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コラム

『定額減税』~②給与所得者(年末調整)編

子曰はく、「己の欲せざる所、人に施すこと勿かれ」と。

―『論語』より

「自分がして欲しくないことは人にもしてはいけないよ」という『論語』の中の孔子の言葉ですが、国民が嫌がることを推し進めるのが今の政府・・・と、また愚痴から入ってしまいましたが、年末調整の足音が聞こえる今日この頃、毎年なかなか書類が集まらない等々給与計算担当者がヤキモキしているのに加えて、今年は定額減税なんぞも入ってきたりするので、またまた悩ましくもあり…
などとボヤいている間に時期が来てしまいましたので、今回は年末調整における定額減税の注意点をお話ししていこうと思います。

Ⅰ.所得税の定額減税の確認
前回の「①給与所得者編」でお話ししたように、所得税の定額減税は、1人につき3万円となります。よって扶養家族がいる場合は、「3万円×(本人+扶養親族の人数)」となります。

Ⅱ.年末調整時点の定額減税の額(以下「年調減税額」といいます。)の計算
例えば、妻と子供1人が扶養家族である従業員の方であれば、
 3万円 × 3人 = 9万円
が、その従業員の方の年調減税額になります。

Ⅲ.年調減税額の控除方法
まずは通常の年末調整を行い、住宅借入金特別控除額があれば控除した年調所得税額を算出します。そこから年調減税額を控除した金額に102.1%を乗じた金額が、その従業員の方の年調年税額になります。
令和6年分の給与支払い時に徴収された所得税額(6月以降は定額減税を適用した後の金額)が、年調年税額より多ければ還付され、少なければ徴収されることになります。

Ⅳ.定額減税で控除しきれない場合
所得によっては年末調整で定額減税を控除しきれない場合があります。
その場合は控除しきれない金額を1万円単位に切り上げて算定した「調整給付金」が支給されます。
対象者の方には市区町村から確認書が届きますので、必要事項を記入の上必要書類と一緒に返送して下さい。給付を受けるには返送が必要ですのでご注意ください。

【参考資料】
>>内閣官房「「定額減税しきれないと見込まれる方」へに給付金(「調整給付金」)のご案内

V.定額減税を年末調整で受けられない場合
ⅰ.給与所得(※)以外の所得を含めた合計所得金額が1,805万円を超える場合は、定額減税の対象外となります。

※給与所得とは、給与所得控除後及び所得金額調整控除後の金額であり、いわゆる「額面」金額ではありません。

ⅱ.給与収入のみ(いわゆる「額面」金額)で2,000万円を超える場合、年末調整の対象外となり、定額減税も適用されません。

ⅲ.基本的なことですが、勤務先に『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』を提出していない場合、年末調整で定額減税を受けることはできず、確定申告を行うことになります。

上記ⅰ.及びⅱ.については、毎月の給与支払時に一旦定額減税が適用されますが、確定申告で引かれた定額減税分を加算して納税することになります。

そして、年明けにはいよいよその確定申告のシーズンとなりますが、今度は個人事業者の皆様の悩みどころになるのではないかと存じます。
次回はその辺りをお話し出来れば幸いです。
その頃には、今話題の「103万円の壁」が動いているのでしょうか・・・?