コラム
『定額減税』~①給与所得者編
六月は 酒を注ぐや 香を撒くや 春にまさりて 心ときめく
―与謝野晶子

6月は春よりもいいよ~っていう歌ですが、ジメっとした梅雨の季節だし、そう思っているのはジューンブライドを控える花嫁くらい…
などど、我々会計業界や会社の給与計算担当者がついついボヤいてしまうネタ元は、今月から始まる所得税・住民税の『定額減税』です。
減税なのだから喜ばしいことなのですが、内容を知れば知るほど給付金じゃだめなの~?って思ってしまうのは、最近の報道等を見ると私だけではないようで…
などとボヤいている間にいよいよ始まりますので、定額減税のポイントをお話ししていこうと思います。
まず、減税の実施方法は、次の3パターンに分かれます。
1.給与所得者の場合
2.公的年金等受給者の場合
3.個人事業者の場合
今回は、早速今月から始まる給与所得者の場合を取り上げます。
この場合、減税は毎月の給与支給時に行われますので、給与支払者にお任せすればいいのですが、任された給与計算担当者の方々は、どうすればいいのか頭を悩ませていらっしゃるかもしれません。
まずやっていただきたいことは、各従業員の扶養家族の人数の確認です。
今回の扶養家族は、年末調整の計算時とは異なりますのでご注意ください。
減税の対象となるのは、次の項目の両方を満たすご家族になります。
□1年以上、日本に住んでいること。
□給与収入が、103万円以下であること。
したがって、年末調整では扶養の対象とならない16歳未満のお子様も今回の定額減税では扶養家族の対象になりますのでご注意ください。
※ご自身が扶養しているご家族が対象になります。
事前に回収している「扶養控除等申告書」で確認し、変更等がある場合は「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」を提出してもらいます。
その後は、給与計算ソフトを使用していれば(かつアップデートできていれば)、ソフトが減税額を自動計算し管理してくれます。めでたしめでたし…では話が終わってしまうので、ソフトの中で何が行われているかを解説します。
今回の減税額は、1人につき、
所得税 :3万円
住民税 :1万円
合計 :4万円
となります。
よって、扶養家族がいる場合は、「4万円×(本人+扶養親族の人数)」となります。
例えば、妻と子供1人が扶養家族である従業員の方であれば、
所得税 : 3万円 × 3人 = 9万円
住民税 : 1万円 × 3人 = 3万円
合計 : 4万円 × 3人 = 12万円
が、その従業員の方の減税額になります。
所得税に関しては、6月の給与支払時に算出した源泉所得税から控除されるわけですが、引ききれずに残った減税額は、翌7月以降の給与もしくは賞与で、減税額がなくなるまで控除されます。
それでも引ききれなかった場合は年末調整で控除し、年末調整でも控除しきれない場合は翌年以降給付措置が設けられる予定です。
住民税に関しては、特別徴収の場合令和6年6月分の徴収はせず、減税額を控除した後の住民税の年税額を11ヵ月で割った額を令和6年7月から令和7年5月までで徴収します。

この定額減税についてよくあるご質問として、
Q給与年収が2,000万円を超える場合も定額減税の対象となるの?
A定額減税の適用はありません。
Q令和6年の給与年収が2,000万円を超えるかもしれない(見込みの)場合はどうなるの?
Aひとまず定額減税を行い、年末調整で精算します。
Q令和6年6月以降に扶養家族の異動があった場合はどうなるの?
Aそのまま定額減税を行い、年末調整で精算します。
Q年末調整で一括控除ではだめなのか?
A労働基準法に抵触するそうです。
そんなこんなで開始される定額減税ですが、政府の思惑とは裏腹に、実際の現場では混乱しているのが現状のようです。あるニュースキャスターが「過ぎたるは及ばざるがごとし」とコメントしていましたが、物価高が続く中、国民が減税を実感できる日はやってくるのでしょうか・・・?
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