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コラム

『定額減税』~③個人事業者(確定申告)編

つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、

  そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

 

                        ―吉田兼好『徒然草』より

 

 決して暇だったわけではございませんが、つれづれなるままに書かせて頂いたコラム『定額減税』も、今回無事最終回を迎えることとなりました。

給与計算担当者を悩ませてきたこの制度も、ようやく年末調整で一段落致しましたが、いよいよ個人事業者の出番です。

 というわけで、最終回は個人事業者の確定申告における注意点をお話しして参ります。

 

Ⅰ.所得税の定額減税の確認

ここでも確認をしておきますが、所得税の定額減税は、1人につき3万円となります。よって扶養家族がいる場合は、「3万円×(本人+扶養親族の人数)」となります。

 

Ⅱ.定額減税の適用要件

 次のいずれも満たす場合に適用されます。

①     居住者であること

②     合計所得金額(※)が1,805万円以下であること

 

※合計所得金額:確定申告書第1表の⑫欄(下記(a)と(b)の合計額)に退職所得金額、山林所得金額を加算した金額

 

(a)   事業所得、不動産所得、給与所得、総合課税の利子所得・配当所得・短期譲渡所得及び雑所得の合計額

(b)  総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益通算後の金額)の2分の1の金額

 

 但し、各繰越控除を受けている場合には、その適用前の金額になります。

  参考:令和6年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 40ページ

   001.pdf (nta.go.jp)

 

 

Ⅲ.令和6年分特別税額控除(定額減税)の計算

例えば、妻と子供1人が扶養家族の方であれば、

 3万円 × 3人 = 9万円

が、その従業員の方の控除額になります。

令和6年分の確定申告書第1表の㊹に、対象となる人数と控除額を記入します。

【この欄に記入漏れがあると、定額減税が適用されません!!!】

参考:申告書第一表・第二表【令和6年分以降用】

 01.pdf (nta.go.jp)

 

但し、ご自身の(青色)事業専従者である親族は除く、ということに注意が必要です。

 また定額減税の対象親族がいる場合は、第2表の配偶者や親族に関する事項の「その他」の欄に「2」と記入してください。。

 

Ⅳ.確定申告で控除しきれない場合

 年末調整と同様に、確定申告でも定額減税を控除しきれない場合があります。令和6年分の所得税額と定額減税額が確定した後、市区町村から案内が届きます。その場合は控除しきれない金額を1万円単位に切り上げて算定した「調整給付金」が支給されます。

案内が届きましたら、必要事項を記入の上必要書類と一緒に返送して下さい。給付を受けるには返送が必要ですのでご注意ください。

 

 参考:内閣官房

「定額減税しきれないと見込まれる方」への給付金(「調整給付金」)のご案内

  chirashi.pdf (cas.go.jp)

 「新たな経済に向けた給付金・定額減税一体措置」

  新たな経済に向けた給付金・定額減税一体措置 (cas.go.jp)

 

 いかかでしたでしょうか?

『令和7年度税制改正大網』にいわゆる「103万円の壁」の引き上げが盛り込まれました。

あくまで178万円を目指す、なんて声もございますが、どこに落ち着いても私たち経理・会計に携わる人間にとって悩みは尽きませんが、また少しでも皆様のお力になれる情報を発信出来たらと思います。

ご拝読ありがとうございました。

 

執筆:長屋 香代